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    はじめに

    TIBO EMSが抱える制約への対応や未来の不確実さにうんざりしていませんか? また、TIBCO EMSからSolace Event Brokerに切り替え、パフォーマンスや拡張性を強化し、高度な機能を手にしたいとお考えではありませんか? もしそうであれば、我々がそれをサポートします! この記事では、TIBCO EMSからSolace Event Brokerへのマイグレーションを成功に導く、実証済みの6つのステップを理解頂くことができます。

    もし、3つの主要なメッセージングマイグレーション戦 (メッセージのデュアルパブリッシュ、インターフェースブリッジング、フラッシュカットオーバー) に関する記事をまだお読みでなければ、この特定プロセスについて、先にご一読頂くことをお勧めします。

    以下に示す6つのステップに従うことで、TIBCO EMS からSolace Event Brokerへの切り替えを成功裏に、そして効率よく実施することができます。 各ステップは、マイグレーションプロセスを合理化し、サービス停止時間を最小化し、さらにSolace Event Brokerの導入効果を最大化するよう設計されています。

    1. 現状の評価と戦略の選定
    2. 計画の策定とサポートツールの選定
    3. 運用に向けた準備の確認s
    4. パイロットの実施
    5. 実装と改良
    6. 廃止

    現状の評価と戦略の選定

    最初のステップでは、TIBCO EMSの状況を明確に把握するために、業務とアプリケーションのインベントリを作成します。 その一環として、インテグレーションに関するユースケースとインターフェース設計のレビューを行い、すべてのインテグレーションポイントが考慮されていることを確認します。その上でパフォーマンスとキャパシティプランを正確にベンチマークできるよう、展開とパフォーマンスに関するデータを収集します。

    これが完了したら、明確なマイグレーション手順を確立するためのマイグレーション戦略とプロジェクト計画を作成し、すべての関係者や社内チームとコミュニケーションを図りながら、全員がマイグレーションの目標を理解しその足並みが揃っていることを確認します。 そしてその一環として、選択したマイグレーション戦略 (デュアルパブリッシュ、インターフェースブリッジング、フラッシュカットオーバー) を定義する必要があります。

    技術的な面では、TIBCO システムと Solace Event Broker システム間の機能やパフォーマンスの同等性を検証するラボ環境を整備し、反復的なテストや開発を実施するための開発環境をセットアップする必要があります。そして、そこで全員が 新しいプラットフォームに慣れるようにします。

    マイグレーションを成功させるためには、関連するすべてのユースケースをカバーする包括的なリグレッションテストプランを策定し、ユースケースとインターフェースのデータモデルを開発してプロセスを促進し、マイグレーション全体を通してデータの一貫性を確保する必要があります。

    計画の策定とサポートツールの選定

    次のステップでは、APIの 抽象化レイヤやブローカーのコンフィグレーションマイグレーションツール等が必要かどうかといった点など、マイグレーションに関する不明点を解消し十分に具体性のあるマイグレーション計画を定義します。 マイグレーションの正確性と完全性を確認するためには、マイグレーションされたコンフィグレーションの妥当性を検証することが重要です。そのため、すべての設定とパラメータがSolace Event Broker環境に正確にマイグレーションされていることを確認する手段と、マイグレーション中に発生する技術的および製品的な変更からアプリケーションを保護するラッパーを構築することをお勧めします。

    その一環として、TIBCOとSolace Event Brokerのブローカーのパフォーマンス指標をテストして比較し、マイグレーションした環境が求めるパフォーマンス評価基準を満たしていることを確認します。

    ツールの開発に重点を置いたこのステップによって、マイグレーションプロセスの合理化や主要なタスクの自動化を図り、TIBCO EMSからSolace Event Brokerへの確実なマイグレーションが可能となります。

    運用に向けた準備の確認

    デプロイの準備が整っていることを確認するために、ユーザー受け入れテスト(UAT)と本番環境を準備し、本番用にSolaceブローカーを設定し、必要なサービスと統合します。 また、Solaceメッセージング環境の管理ガイドとなる運用手順を作成したり、包括的な可視性と制御を行うために、監視システムや管理システムを更新する必要もあります。

    本番運用への移行とプロセスのサポートを慎重に行うために、アーキテクチャ、開発、運用の各チームがSolaceの機能と管理方法を熟知するためのトレーニングセッションも重要になります。

    パイロットの実施

    運用準備に確信が持てる段階になったら、本格的な実装を開始する前に、パイロットプロジェクトを実行して Solace Event Broker の実践的な経験を積み、少なくとも 1つのユースケースのパフォーマンスを検証します。

    1つのパイロットプロジェクトに集中することで、自らコントロールできる範囲内で対象を絞ったテストと評価を実施することが可能となります。また、マイグレーションプロセス全体を一度実施してみることで、関連する手順を十分理解できるようになると共に、Solace Event Brokerの優位性をアピールする社内向けの成功事例を作り上げることができます。 

    パフォーマンスのベースラインを確立するためには、パイロットフェーズでTIBCO EMSとアプリケーションのベースラインテストを実施し、Solace Event Broker+によって達成されるパフォーマンス向上を測定するための基準点を用意しておく必要があります。 アプリケーションのマイグレーションには、コードを修正と効率的なマイグレーションを可能とする反復可能なマイグレーションレシピを作成することが含まれます。

    Solaceにマイグレーションしたパイロットアプリケーションの機能と互換性を検証するためには、包括的なリグレッションテストを実施する必要があります。 また、高可用性 (HA) やディザスタリカバリー (DR)、さらにダイナミックなメッセージルーティング (DMR) のテストを実施して、新しいインフラストラクチャーの信頼性や拡張性を評価する必要もあります。

     

    また、この段階ではSolace Event Brokerの監視・管理機能をチェックすることで、環境の効果的な監視・管理を実現するために必要なギャップや追加要件を特定し、対処することができます。

    パイロットデプロイメントを通じて、構成テンプレートやマイグレーションスクリプトなど、再利用可能な成果物を特定し、将来のマイグレーションとデプロイメントを効率化することを目指す必要があります。

    パイロットフェーズが成功裏に完了すれば、自信を持ってSolace Event Brokerの本番環境への展開を進めることができます。

    実装と改良

    パイロットプロジェクトが成功すると、残りのアプリケーションのマイグレーションプロセスの実装と改良のための準備が整います。 パイロットフェーズで作成したマイグレーション計画に沿って、アプリケーションの変換プロセスを実行します:

    • 残りのアプリケーションのコードとコンフィグレーションを変更します。
    • Solaceでの機能、パフォーマンス、互換性を保証するリグレッションテストを通じて、マイグレーションしたアプリケーションを徹底的にテストし検証します。
    • マイグレーションプロセスで作成した成果物やテンプレートの更新や見直しを継続的に実施します。

    最後に、マイグレーションしたアプリケーションを本番環境に展開し、TIBCO EMSからSolace Event Brokerへのスムーズなマイグレーションを実現します。 このように実装と改善を慎重に繰り返すことによって、新しいメッセージングプラットフォーム上のアプリケーションの機能やパフォーマンスを最適化していくことができます。

    EMSの廃止

    最後のフェーズではTIBCO EMSを廃止し、Solace Event Broker環境を完全に利用できるようにします。 まず、すべてのメッセージがSolaceによって正常に処理されていること、メッセージ処理の移行が完全に行われていること、さらに、レガシーなシステムに新しいメッセージが蓄積されていないことを確認する必要があります。

    次に、アプリケーションのSolace環境へのマイグレーションが完了し、完全に機能していることを確認します。 この検証により、古いメッセージングシステムに接続または依存したままのアプリケーションがないことが保証されます。これが完了したら、古いTIBCO EMSインスタンスをシャットダウンし、運用環境から削除します。

    また、企業全体で透明性と一貫性を確保するために、ユーティリティ、プロセス、プロシージャからTIBCO EMSに対する参照関係をすべて削除する必要があります。 マイグレーションの結果、不要になった物理的な資産を特定することで、リソース利用の最適化やコスト削減が可能となります。

    以上のような廃止手順に従うことで、TIBCO EMSを完全に撤去し、Solaceのメリットを十分に享受できるようになります。

    Solaceプロフェッショナルサービスによるスムーズなマイグレーション

    TIBCOからSolace Event Brokerへの6ステップのマイグレーションプロセスは、メッセージング・インフラストラクチャを成功裏に移行するための実証済みのロードマップを提供します。しかし、そのプロセスにはまだ解決が必要な部分がある可能性があります。そこで、Solace プロフェッショナルサービス によるご支援がお役に立ちます。

    Solaceプロフェッショナルサービスが提供する内容

    • 貴社のチームの立ち上げを迅速化するための教育とイネーブルメント。
    • アーキテクチャー、マイグレーション、監視等のためのベストプラクティスやツール。
    • 24時間365日対応のグローバルサポート。
    • 根本原因に関係なく、お客様が抱える問題に対する責任をもった対処​。
    • 問題解決に先立ち、お客様が何をしたいのかを理解する能力。
    • 多くの業界での経験やSoalce Event Brokerの様々なユースケースに対する幅広い知識。

    我々のチームは、TIBCOからSolaceへの移行に伴う複雑さや微妙な違いを十分理解しており、両方のプラットフォームに関する深い知識を持ち合わせています。

    Solaceプロフェッショナルサービスとの連携により、御社独自の要件や課題に対処するためのカスタマイズされたソリューションや戦略を有効活用することができます。 我々の専門家は、評価から計画、実装、改善に至るまで、マイグレーションプロセス全体を通じて、広範にわたる支援を提供します。 マイグレーションプロセスを加速し、リスクを最小限に抑え、成果を最適化するための貴重な洞察、ベストプラクティス、実証済みの方法論を提供します。

    Solaceプロフェッショナルサービスをマイグレーションに選択することで、専任のチームがすべてのステップをサポートしてくれるという安心感が得られます。 弊社の専門知識と経験により、スムーズなマイグレーションを実現し、お客様はコア業務に集中し、強力なSolace Event Broker+のメリットを最大限に享受することができます。